悲願の最下位脱出ならず 東大、勝ち点遠く50季連続―東京六大学野球
2022年10月28日05時17分
東京六大学野球秋季リーグ戦で東大が全日程を終え、1998年春から50季連続の最下位が決まった。1勝10敗1分けで、勝ち点なし。甲子園を経験した選手も居並ぶ他チームに健闘したが、勝負どころで地力の差が出た。
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滑り出しは上々だった。春の王者、明大との開幕試合で3―3の引き分け。その後連敗したものの、2回戦で7点、3回戦で6点を奪い、夏にバットを振り込んできた成果を示した。次の慶大1回戦ではエース井沢(4年、札幌南)の力投も光り、4―3で慶大戦5年ぶりの勝利を挙げた。
しかし、その後は黒星が続いた。打線の調子は下降。積極的な盗塁は防がれる場面が目立つようになった。立大、法大とは接戦に持ち込んだ試合もあったが、サヨナラ本塁打を浴びるなど最後に押し切られた。
井手監督は「よく粘ったな、で終わってしまったところがある。(勝つためには)もう一つ、攻撃力が必要だし、運も必要」。1カード2勝で手にできる勝ち点は遠かった。
主将、捕手としてナインを鼓舞してきた松岡泰(4年、東京都市大付)は「非常に申し訳ない。それしかない」と無念さを隠さなかった。後輩へ伝えたい思いを聞かれ「最下位を脱出する、東大が勝つというのは並大抵のことではない。もっと本気で、目の色を変えて考えてほしい。(自分たちは)できなかったので」。悲願成就を新チームに託した。