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「ウクライナが汚い爆弾」と主張 ロシア国防相、各国に電話

2022年10月24日10時45分

ロシアのショイグ国防相(ロシア国防省提供の動画より)=9月21日、モスクワ(EPA時事)

ロシアのショイグ国防相(ロシア国防省提供の動画より)=9月21日、モスクワ(EPA時事)

 ロシアのショイグ国防相は23日、ウクライナ侵攻を巡り、米英仏とトルコの国防相と相次いで電話会談した。タス通信が伝えたロシア側発表によると、ショイグ氏は「『ダーティー・ボム(汚い爆弾)』を使うというウクライナ側の挑発の可能性に対する懸念」を表明。真偽は不明で、ロシア側による情報戦の一環とみられる。

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 一連の会談に先立ち、ロシア国営メディアが汚い爆弾について報じていた。汚い爆弾は、放射性物質をまき散らし広範囲を汚染する兵器。
 ロシアのプーチン大統領は、一方的に「併合」したを含む「領土」の防衛のため「あらゆる兵器を使う」と警告してきた。ロシア軍がウクライナ側の仕業に見せ掛けて攻撃を実行する「偽旗作戦」のシナリオも否定できず、各国は警戒を強めることになりそうだ。
 ショイグ氏が、ロシアの脅威を自らあおる情報戦を仕掛けた可能性もある。国際社会を揺さぶり、停戦交渉を拒否するウクライナのゼレンスキー大統領を説得するよう仕向ける工作だ。
 英政府の発表によれば、ショイグ氏は欧米の支援を受けたウクライナが紛争をエスカレートさせることを企てていると主張した。ウォレス国防相はこうした見方を否定したという。
 米国防総省によると、オースティン国防長官もショイグ氏との電話会談で、ロシアによる紛争拡大のいかなる口実も拒否。その上で、双方の継続的なコミュニケーションの重要性を再確認した。米ロ国防相は21日にも電話会談を行っている。
 ウクライナのメディアは23日、「ショイグ氏は一日中、各国の国防相に電話をかけ、(ありもしない)ウクライナの核の脅威を触れ回った」と報道。「汚い爆弾のプロパガンダを国営メディアが最初に広め、ショイグ氏がそれを取り上げた」と指摘し、自作自演だと強調した。

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