防衛力、2段階で強化 32年までに先進ミサイル整備―防衛省
2022年10月22日07時11分
防衛省は、2027年までの5年間と、32年までのおおむね10年間の2段階で防衛力を強化する目標をまとめた。最初の5年間で日本への侵攻を阻止、排除できる防衛力を確保し、10年間でより早期に遠方で対応可能な防衛力を保有するとの方向性を明記した。
20日に開かれた政府の防衛力強化を議論する有識者会議に浜田靖一防衛相が提出。岸田文雄首相が「防衛力の5年以内の抜本的強化」を打ち出していることを踏まえ、今後の防衛費の大幅増額も念頭に整備方針を明確にした。
目標達成に向けた重点分野として、スタンド・オフ防衛能力、無人アセット防衛能力など7分野を提示。スタンド・オフ防衛能力は、射程1000キロ超の「スタンド・オフ・ミサイル」整備を指しており、5年間で「実践的な運用能力を獲得」、10年後までに「より先進的なミサイルの装備化」を目指すとした。
スタンド・オフ・ミサイルは政府が検討する「反撃能力(敵基地攻撃能力)」に運用できる装備品となる。
無人アセット防衛能力では、無人機の活用拡大・実践的な運用能力の強化を図った上で、複数の無人機を同時に運用できる能力を強化する。機動展開能力として、弾薬・誘導弾の確保や自衛隊施設の耐久性を高めることも盛り込んだ。