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岸田首相、逃げの答弁に終始 立民「語る力なし」と酷評―衆参代表質問終了

2022年10月08日07時10分

参院本会議で国民民主党の舟山康江氏の代表質問に答弁する岸田文雄首相=7日午後、国会内

参院本会議で国民民主党の舟山康江氏の代表質問に答弁する岸田文雄首相=7日午後、国会内

  • 参院本会議で代表質問に臨む国民民主党の舟山康江氏=7日午後、国会内

 参院選後初の本格論戦となった各党代表質問が7日、終わった。首相はで「厳しい声にも真摯(しんし)に謙虚に丁寧に向き合う」と説明責任を果たす決意を表明。これを受け、野党は「誠実な答弁」を首相に求め、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や安倍晋三元首相の国葬の問題を追及したが、首相は逃げの答弁に終始した。
 「自らの責任で丁寧に説明を尽くす必要がある」。首相は7日の参院本会議で、国民民主党の参院議員会長から「旧統一教会との関係が明らかな経済再生担当相を更迭すべきだ」と迫られ、初日の5日からの答弁を変えなかった。共産、立憲民主両党議員に対しても同様だった。
 立民の代表は5日の衆院本会議で質問する際、首相が「真摯、謙虚、丁寧」に答弁するかどうかを見極めるよう呼び掛けた。他の野党も足並みをそろえ、連日、首相の対応をただした。
 首相は自民党議員の質問に答える形で、国葬について「一定のルールを設けることを目指す」と表明。霊感商法や高額献金の被害救済のための消費者契約法令見直しに関しても「早急に結論を出す」と踏み込んだ。しかし、これ以外は従来通りの答弁を反復することがほとんどだった。
 立民、共産両党などが安倍氏と旧統一教会の関係の調査を求めても「本人が亡くなった今、限界がある」と重ねて拒否。両党に加えて日本維新の会も求めた裁判所に対する旧統一教会の解散命令請求の検討も「慎重に判断する必要がある」と否定的な答弁を崩さなかった。
 代表質問では首相が反転攻勢のカギとみる総合経済対策も議論となった。ただ、当初、国会召集前にまとまるとみられた対策はなお検討の途上。首相は規模を問われても「経済的な効果を考えたい」と煮え切らず、目玉の電気料金高騰対策も「現在検討中」としか答えなかった。
 内閣支持率の急落で、政府・与党内には危機感が漂う。6日の参院本会議では自民党の参院幹事長が「国民はそろそろ『聞く力』に加えて『語る力』も熱烈に求めている」と異例のアドバイスに及んだ。首相は「『語る力』にも心を砕いていく」と応じたが、首相の発信力への不満が与党内に広がる可能性もある。
 泉氏は7日、記者団に「真摯に謙虚に丁寧に受け流し、真摯に謙虚に丁寧に押し黙った。語る力と実行する力がないのが岸田政権だ」と酷評した。一問一答の予算委員会は17日から始まる見通しだ。

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