凱旋舞台、白星飾れず　気合入れ直す西岡―楽天テニス

　最後は力のないバックハンドがサイドラインを割った。前週の韓国オープンで４年ぶりのツアー優勝を果たし、迎えた「凱旋（がいせん）」の舞台で西岡は白星を飾れなかった。悔しさをにじませつつ、「結構いいテニスをしていた。２セットで終われなかったのが敗因」とさばさばした表情だった。
　その言葉通り、序盤は好プレーが多かった。自分より世界ランキングが上のケツマノビッチの強打に打ち負けず、わずかな隙があれば、鋭いショットを何度も打ち抜いた。だが、ソウルでの決勝から中２日しかなく、疲労が抜け切らなかったようで「体がついてこなかった」。第２セット中盤からミスを重ね、巻き返しを許した。
　世界ランキングは自己最高位を更新し、今後への期待は高まっている。今回は初戦敗退となったが、「かなり成長している。自分がトップ選手になるのを感じながらテニスができている」。確かな手応えを胸に、シーズン終盤に向けて気合を入れ直した。