ロシア編入賛成「97~98%」 ウクライナ東・南部、「住民投票」終了―プーチン氏、領土編入強行へ
2022年09月27日23時16分
ロシアのプーチン政権によるウクライナ東・南部4州の編入計画に絡み、親ロシア派は27日、「住民投票」が終了し、暫定結果として編入賛成が「97~98%」に上ったと発表した。タス通信が伝えた。あらかじめ用意した結果とみられ、先進7カ国(G7)が「偽の投票」を無効と見なす中、プーチン大統領は30日にも領土編入を強行する見通し。2014年のウクライナ南部クリミア半島併合と同様、「民意」で正当性を主張するもようだ。
ウクライナ侵攻は7カ月を超えた。ロシア軍の戦果に乏しいまま、プーチン政権が投票という形態の「力による現状変更」を試みている形で、さらなる国際社会の非難やG7の対ロシア制裁は必至。ウクライナのゼレンスキー大統領は「いかなる外交交渉も継続できなくなる」と警告し、停戦の糸口が見いだせなくなっている。
23日に始まった住民投票は、27日が投票所での「本投票」と位置付けられた。ロシア国営テレビが現地の順調な様子を宣伝する一方、自動小銃を携えた兵士らが戸別訪問で投票を強要したとも指摘されている。