バイデン氏、ロシアを非難 ウクライナ侵攻「国連憲章違反」―安保理改革訴えも
2022年09月22日08時01分
【ニューヨーク時事】バイデン米大統領は21日、国連総会で一般討論演説に臨み、ロシアによるウクライナ侵攻について、領土保全や武力行使禁止などの原則を定めた国連憲章に違反したと強く非難した。また、「ウクライナと連帯して侵攻に立ち向かう」と述べ、国連加盟国にウクライナ支持を訴えた。
2月にロシアが侵攻に踏み切り、国際社会の平和と安定は大きな試練にさらされている。バイデン氏は、第2次大戦後の国際秩序を支えてきた国連憲章の重要性を強調し、加盟国の支持を取り付け、ロシアへの圧力を強めたい考えとみられる。
演説では、ロシアのプーチン大統領が部分的動員令に署名したことや、ウクライナで親ロシア派がロシア編入の是非を問う住民投票の実施を計画していることを「極めて重大な国連憲章違反だ」と糾弾。プーチン氏が欧州諸国を核兵器で威嚇しているとも批判した。
国連改革にも言及し、「世界の要求により対応できるよう、さらに包括的な機構になる時が来た」と述べ、安全保障理事会の常任・非常任理事国の拡大を支持。ロシアの拒否権行使で足並みのそろわない安保理を念頭に、「非常事態」を除き、拒否権行使を自制すべきだと主張した。