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老朽マンション、建て替え要件緩和 区分所有法改正を諮問―法相

2022年09月12日21時03分

葉梨康弘法相=8月18日、東京・霞が関

葉梨康弘法相=8月18日、東京・霞が関

 葉梨康弘法相は12日の法制審議会(法相の諮問機関)で、老朽化した分譲マンションの建て替えを促すため、区分所有法の改正を諮問した。建て替えの要件を緩和し、今後見込まれる老朽マンションの増加に対応するのが狙い。大規模災害で被災したマンションを対象とする被災マンション法の改正も併せて諮問した。

老朽マンション、建て替え容易に 多数決要件の緩和検討―葉梨法相、区分所有法改正を諮問

 国土交通省によると、老朽化の目安となる築40年超のマンションは2021年末現在、全国に116万戸。20年後には425万戸に増えると予想されている。
 現行法では、マンションを建て替える際、所有者全体の5分の4の賛成が必要となるが、所在不明の所有者は決議で「反対」として扱われる。日本社会の高齢化が進む中、今後は相続などで連絡の取れなくなるケースが相次ぐ可能性もあり、政府は制度の見直しが必要と判断した。
 法制審では、建て替えに必要な要件について、4分の3の賛成やそれ以下に引き下げる案を検討。裁判所など公的機関が所在不明と認定した所有者を、決議の分母から除外する案も出ている。
 一方、被災マンション法の改正は、大規模災害で被害を受けたマンションについて、売却や取り壊しの要件緩和などが論点となる見通しだ。

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