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生理問題「男性も積極的に」 元五輪代表ら意見交換

2022年09月10日05時24分

「生理とスポーツ」に関するシンポジウムに臨む(左から)有森裕子さん、伊藤華英さん、室伏由佳さん=6日、千葉県印西市の順天堂大(大学スポーツ協会提供)

「生理とスポーツ」に関するシンポジウムに臨む(左から)有森裕子さん、伊藤華英さん、室伏由佳さん=6日、千葉県印西市の順天堂大(大学スポーツ協会提供)

 「生理とスポーツ」をテーマにしたシンポジウムが千葉県印西市の順天堂大キャンパスで6日に開かれ、女子マラソンの五輪2大会メダリスト、有森裕子さんらが実体験を踏まえて意見交換した。

生理とスポーツ「研究を」 陸上アッシャースミスが訴え

 シンポジウムでは、女性選手に起こりやすい不調として疲労骨折や無月経、子宮疾患を含む月経困難症、摂食障害などが挙げられた。1992年バルセロナ五輪銀、96年アトランタ五輪銅の有森さんは、現役時代にコーチだった故小出義雄さんに生理を含む情報を全て伝えていたと明かした。
 「自分を強くしたいと思っている人に体調を知らせるのは、最低限のこと。それにより練習メニューをコントロールしてくれる」と有森さん。競泳女子で2008年北京五輪などに出場した伊藤華英さんは「私も月経の周期をコーチと情報共有していた。恥ずかしいことではなく、言っていいことなんだと知ってほしい」と話した。
 陸上女子ハンマー投げで04年アテネ五輪に出場した室伏由佳さんは現役時代、月経前症候群(PMS)などに苦しんだという。ただ、ピルを使って生理の時期を調整すると、練習環境が改善。スポーツ界でピルを服用するケースはまだ少ないとされるが、室伏さんは「認識をもう少し高めてもいいと思う」と語った。
 アスリートを医学と栄養学の面からサポートする順大医学部教授の北出真理さんも、「(生理痛で)痛み止めが効かない場合はピルがお勧め」と同調。男性指導者に対しても「自覚を持ち、セクハラとは思わず積極的に介入してもらいたい」と期待した。

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