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対中念頭「人への投資」でアフリカ支援 TICAD、27日開幕

2022年08月26日07時06分

第8回アフリカ開発会議(TICAD8)出席のため、チュニジアに向かう政府専用機に乗り込む林芳正外相=25日午後、羽田空港(外務省提供)

第8回アフリカ開発会議(TICAD8)出席のため、チュニジアに向かう政府専用機に乗り込む林芳正外相=25日午後、羽田空港(外務省提供)

 第8回アフリカ開発会議(TICAD8)が27日、チュニジアの首都チュニスで開幕する。首相はオンライン形式で参加。「人への投資」などを通じてアフリカの経済成長に貢献する姿勢をアピールし、圧倒的な資金力で途上国への影響力強化を図る中国との差別化を目指す。

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 首相は当初、現地を訪問する予定だったが、新型コロナウイルス感染のため見送った。代わって外相が首相特使として出席し、会議の共同議長を務める。首相は基調講演のビデオメッセージを寄せる方針で、オンラインの首脳会談も予定している。
 TICADは、日本主導でアフリカへの支援や投資を議論する国際会議で、1993年に始まった。当初は5年ごとの開催だったが、2013年からは3年ごとに変更。19年の前回、横浜市での会議には42カ国の首脳級が参加し、過剰債務問題への対処の重要性を訴える宣言を採択した。
 首相は今回も、中国の不透明で過剰な融資が問題視されていることを念頭に、質の高いインフラ投資でアフリカの発展を後押しする考えを強調。産業人材の育成を進めるとともに、日本企業の投資促進も表明する。外務省幹部は「日本らしい支援を示す」と意気込む。
 一方、ロシアのウクライナ侵攻に対し、国際社会の一致した対応の重要性も訴える。世界的な食料危機をめぐり、アフリカ各国の間では、西側諸国の対ロ制裁に起因するとの見方も根強い。林氏は25日、記者団に「食料価格高騰の原因はロシアのウクライナ侵略そのものにある」と強調。会議の中でこうした見解を説明する意向を示した。

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