同性婚保護法案を可決 「右傾化」最高裁に対抗―米下院
2022年07月20日14時35分
【ワシントン時事】米下院は19日、同性婚の権利を連邦レベルで認める法案を可決した。結婚を男女間に限った法律の規定を無効化する内容で、野党共和党議員47人も賛成に回った。「右傾化」を強める最高裁が同性婚の権利を否定する可能性が指摘されており、予防的に法的権利を確立する狙いがある。
米最高裁、中絶の権利覆す 広がる衝撃、中間選挙争点に―半世紀前の判断否定、禁止容認
最高裁は6月、人工妊娠中絶の憲法上の権利を否定する判断を下した。この中で保守系判事の1人が、中絶以外のプライバシー権についても「見直すべきだ」と意見を示したことから、一度は合憲と認められた同性婚の権利も覆されると懸念されている。
下院で共和党から一定の賛成票を得たことで、定数100の上院でも野党の議事妨害を克服するための60票を確保できるかが焦点となる。共和党上院トップのマコネル院内総務は19日、米メディアに法案への賛否を問われ、立場の表明を避けた。