銃撃当日の無線記録公表 安倍氏搬送―奈良市消防
2022年07月14日12時33分
安倍晋三元首相が街頭演説中に銃撃され死亡した事件で、現場に出動した奈良市消防局が14日、事件直後の無線記録を公表した。やりとりは約50分間にわたり、「拳銃で撃たれ心肺停止状態」などと緊迫した状況が明らかになった。
事件は8日午前11時半ごろ発生。大きな銃声が二度鳴り響いた後、近鉄大和西大寺駅前で演説していた安倍元首相が倒れた。
通信記録によると、同32分に消防本部が救急隊に出動を命令。その後「高齢男性、拳銃で撃たれ現在CPA(心肺停止)状態と思われます」との交信があった。
現場には同37分に到着し、同43分に元首相を救急車に収容した。救急隊からは「頸部(けいぶ)に銃創あり。心静止」と報告があった。
正午すぎに現場近くの平城宮跡からドクターヘリで搬送され、奈良県立医科大病院(橿原市)で救命治療が行われたが、午後5時3分に死亡が確認された。