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赤ちゃんも悪者を罰する 生後8カ月で「道徳的行動」―阪大など

2022年06月10日00時20分

 大阪大などの研究チームは、言語を獲得する前の8カ月の乳児も、いじめを行う悪者を罰するような「道徳的行動」を取ることを突き止めたと発表した。論文は10日、英科学誌ネイチャー・ヒューマン・ビヘイビアに掲載された。

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 阪大の鹿子木康弘准教授らの研究チームは、言葉を話し始める前の生後8カ月の乳児120人を対象に実験を行った。画面に映し出された二つのキャラクターのうち、一方がもう片方をいじめる動画を見せた後に、乳児がどちらのキャラクターに視線を向けるかを測定。視線を向けられたキャラクターには、画面上で石が上から落ちてくるようにしてあり、言葉を話せなくても、視線で「悪者」を罰せられるようにした。
 その結果、乳児の多くが、「悪者」のキャラクターに視線を向けて罰を与えており、自らが直接危害を与えられていなくても、いじめを行う悪者を罰する行動を取ることが分かった。
 鹿子木准教授は「テクノロジーを使い、今まで見られなかった赤ちゃんの行動自体をあぶり出して、一般の方に伝えたら面白いのではないか」と今後の研究に期待を込めた。

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