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値上げ許容発言「不適切だった」 誤解招き陳謝―黒田日銀総裁

2022年06月07日18時58分

参院財政金融委員会で答弁する日銀の黒田東彦総裁=7日午前、国会内

参院財政金融委員会で答弁する日銀の黒田東彦総裁=7日午前、国会内

 黒田東彦日銀総裁が、物価高容認発言の釈明に追われている。黒田総裁が6日の講演で「家計の値上げ許容度が高まっている」と発言するとインターネット上などで批判が集中。7日の参院財政金融委員会で「必ずしも適切な言い方でなかった」と発言を事実上修正した。

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 さらに黒田総裁は7日夕の経済財政諮問会議終了後、首相官邸で記者団に対し、「家計が自主的に値上げを受け入れているという趣旨ではない。誤解を招いた表現となり申し訳ない」と陳謝した。
 6日の講演は、東大の渡辺努教授が4月に行った「なじみの店でなじみの商品の値段が10%上がったときにどうするか」というアンケート調査で、「値上げを受け入れ、その店でそのまま買う」という回答が半数を超えた点を基に黒田総裁が発言した形だ。だが、7日の参院では「これだけで(家計の値上げの)許容度を測るつもりはない」と語り、幅広いデータで分析していく考えを明らかにした。
 同調査について、野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「エネルギーや食料品などの価格が一斉に上昇しており、どの店でも安く買うことができない状況の反映だ」と指摘。消費者が値上げを許容するというよりも「一種の諦めの心境を反映している可能性がある」との見解を示している。

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