就任初日から新大統領府に 尹氏、文氏と握手
2022年05月10日18時59分
【ソウル時事】韓国の尹錫悦新大統領は就任初日の10日から新たな大統領府となったソウル市竜山区の旧国防省庁舎に登庁した。移転前の大統領府だった青瓦台は市民に開放され、「新時代」を印象付けた。
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大統領府移転と青瓦台の開放は大統領選で尹氏が掲げた公約で、初日に実現。歴代大統領が執務に当たってきた青瓦台は「帝王的権力」の象徴とされ、隔絶された空間が国民との意思疎通を困難にしているとも指摘されてきた。青瓦台が開放されるのは70年以上の歴史で初めて。開門されると、多数の市民が見学に足を踏み入れた。
就任式で「国民が真の主人となる国を再建する」と演説した尹氏は、会場となった国会議事堂前の広場を金建希夫人と歩いて回り、多数の市民と「グータッチ」を交わして国民との意思疎通をアピールした。
就任式には、これまで厳しく対立してきた文在寅前大統領や、検事総長時代に捜査を担当した朴槿恵元大統領も出席。尹氏は式終了後、2人と握手を交わし、車まで見送った。