ワクチン「費用対効果」考慮を 8億回分に2兆円超―財政審
2022年04月13日17時59分
財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は13日の分科会で、社会保障費の抑制策を議論した。新型コロナウイルスワクチンの調達では、これまでに接種8億8200万回分を確保するため、2兆4036億円の予算が措置されている。財務省は「全国民の接種回数を大きく上回る数量となっており、費用対効果も考えるべきだ」と指摘した。
1回分の費用は単純計算で2700円強となる。厚生労働省はこれまでに米ファイザー製3億9900万回分、米モデルナ製2億1300万回分を確保。また、米ノババックスが開発した製品を国内で製造する武田薬品工業と1億5000万回分、英アストラゼネカと1億2000万回分を契約した。
ただ、武田製はまだ薬事承認されていない。アストラ製は国際貢献として海外へ提供しているが、国内では接種回数が伸びず、契約のうち4000万回分の購入をキャンセルする事態となった。