消えぬ悲しみ、鎮魂の祈り 「20年見守ってくれて感謝」―NY
2021年09月12日00時12分
【ニューヨーク時事】世界を震撼(しんかん)させた米同時テロから20年を迎えた11日朝。あの日と同じ澄み切った青空の下、現場となったニューヨークの世界貿易センタービル跡地では、追悼式典がしめやかに行われた。遺族らは世を去った愛する人々を思い、悲しみを新たにしつつ鎮魂の祈りをささげた。
世界貿易センタービル内の銀行に勤務していた夫の陽一さん=当時(34)=を亡くした杉山晴美さん(56)=東京都=は、3人の子どもを育て上げ、今回独りで日本からニューヨークを訪問。「主人は無念さだけでなく、努力して海外で働いたという誇りも持っていたんだ」と実感し、故人の歩みに思いをはせるだけの落ち着きを取り戻した。
「20年見守ってくれてありがとう」。悲しみが癒えることはないが、感謝の思いを胸に、跡地に設けられた人工池を取り囲む追悼の碑に花を手向けた。
会場付近には、世界貿易センタービルに代わり全米一の高さを誇る「ワン・ワールド・トレード・センター」が建設され、粉じんにかすんだ当時とは様変わりした光景が目に入る。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、昨年は犠牲者名の読み上げが事前収録されるなど異例の式典だったが、今年は遺族代表が舞台上に戻り、「ずっと忘れない」と遠くに去った最愛の人に気持ちを伝えた。
兄のバリー・サイモウィッツさん=当時(64)=を失ったローリーさん(70)は「(高齢だった)母の心を打ち砕いた」と悲報が届いた瞬間を昨日のことのように思い出す。「昨年以外は式典に毎年足を運んでいる」と述べ、故人をしのんだ。
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