• コメント

既存システムが課題 種類複数、自治体に差―罹災証明

2020年02月25日07時23分

 昨年の台風では、強風や河川の氾濫による広域的な被害を受け、多くの罹災(りさい)証明書が発行された。様式の統一により、応援職員の大半が従事する発行業務が円滑に進むことを期待する声がある一方で、内閣府防災部門の幹部は「自治体ごとに異なるシステムによる体制が確立している中、どこまで統一できるかは未知数だ」と話す。
 内閣府は罹災証明書の標準的な様式を示しているが、独自の項目を付加する自治体もある。この幹部は「発行自体は市区町村主体の業務。国で統一を強制することはできない」と説明する。
 さらに大きな課題は、自治体に導入されているシステムの違いだ。罹災証明書の作成では、後で各種支援金の支給漏れなどがないよう、被災者のデータを一元管理するシステムを利用している自治体が多い。ただ既存のシステムには複数の種類があり、応援職員を調整する総務省によると、昨年の台風で被災地入りした応援職員からは「自分の自治体とシステムが異なると、操作に慣れるまで時間がかかった」との声が上がっている。
 小規模な市町村の中には、システム自体を使わず、表計算ソフトのエクセルを用いて手動で被災者のデータを管理している自治体もある。同省担当者は「システムが統一されれば職員の負担は軽減するが、既に各自治体が運用しているシステムを統一するのは現実的に難しい」と話す。
 内閣府は今後、防災部門と情報通信技術部門などが連携し、罹災証明書の発行形態や効率化について議論する見通し。冒頭の同府幹部は「一口に様式と言っても、どの部分を統一できるのか、また効率化すべきか、議論を詰める必要がある」と指摘している。

特集

政治用語

政治

コラム・連載

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ