検事長定年延長で臆測 総長昇格へ官邸介入?―ニュースQ&A
2020年02月24日14時13分
安倍内閣が東京高検の黒川弘務検事長の定年を延長したことに対し、野党が「首相官邸による検察人事への介入ではないか」と追及している。背景を探った。
―何が問題になっているの。
検察庁法は、トップの検事総長は65歳、それ以外の検察官は63歳で定年と定めていて、黒川氏は2月7日で退職する予定だった。ところが、政府は1月31日の閣議で黒川氏の定年を半年延長した。森雅子法相は「検察庁の業務遂行上の必要性」に基づく判断だと説明したけど、過去に例がない人事で、臆測を呼んでいるんだ。
―臆測というのは。
黒川氏は、菅義偉官房長官ら官邸からの信頼が厚いとされ、今回の延長には「黒川氏を次の検事総長にするための環境整備」との見方が出ている。政治家の汚職や選挙違反も扱う検察組織の人事に、もし政権幹部の意向が影響を与えていたなら深刻だね。
―手続きは適正なのかな。
検察庁法には定年延長の規定はない。一方、国家公務員法は定年退職の特例として「職務遂行上の特別の事情」などがあれば1年以内の範囲で延長が可能と定めている。法務省はこの特例を黒川氏に適用したと説明している。
ただ、国家公務員法は「法律に別段の定めのある場合を除き」と断っていて、検察庁法で定年が決まっている検察官は対象外とも読める。実際、人事院は1981年、国家公務員法の定年規定は「検察官には適用されない」と答弁しているんだ。この法解釈に基づけば、黒川氏の定年延長には法的根拠がなかったことになる。
野党がこの点をただすと、安倍晋三首相は「今般、こうした(新たな)解釈を行った」と説明。森法相は解釈を変えたのは、延長決定より前の「本年1月」だったと強調した。だけど、人事院の松尾恵美子給与局長は2月12日の国会審議では81年時点の解釈を「引き継いでいる」と明言していたんだ。1週間後に「つい言い間違えた」と修正したけど、野党は引き続き追及する構えだよ。
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