浜田省司・高知県知事
「元気な高知をつくるためには、地域経済の活性化をまずやっていかないといけない」。昨年11月の高知県知事選で初当選した浜田省司知事(はまだ・せいじ=57)は、五つの基本政策を前知事から引き継ぐとともに、「(自身の)経験や人脈などを生かして発展させていく」と述べ、県勢浮揚に向けて意欲的に取り組む意向だ。
昨年6月1日時点で県の推計人口が75年ぶりに70万人を割り込むなど、人口減少に歯止めがかからない状況が続いている。こうした中、県内市場も縮小傾向にあったため、県は2008年度に「産業振興計画」を策定。09年度からは、この計画を基に県産品を県外に売り込むことで地域産業を育てる「地産外商」などを実施してきた。
16年度の1人当たりの県民所得は、08年度と比べて全国ペースを上回る16.3%成長。浜田知事は「元気になる芽が出てきており、勢いを継続して伸ばしていくことが必要」と強調。その一方で「危機感を持ち、さらに新しいことを積み上げていかないといけない」とも話す。
新たな経済活性化策として掲げるのが、関西との経済連携の強化だ。昨年7月まで大阪府副知事を務めた経験などを生かしたい考えで、「大阪中心部はタワーマンションやホテルなどの建設も進み、目に見えて景気が良い。東京オリンピック終了後は大阪万博やIR(カジノを含む統合型リゾート)事業を柱に、関西が日本経済を引っ張る構図になるのではないか」と予測する。
県は、関西との経済連携に向け、有識者による検討会議を今年4月にも設ける方針だ。インバウンド(訪日外国人旅行者)の増加、関西圏への県産品の売り込み強化、大阪万博・IR事業へのビジネス参入を3本柱と位置付け、「秋ごろには戦略に目星を付け、21年度の予算編成や行政運営に反映できるようにしたい」と道筋を描く。
南海トラフ地震対策では、ハード面の整備について「道半ば」と話しつつ、津波タワーの整備や住宅耐震化が全国平均を上回るペース進んでいることを一定程度評価している。要支援者の避難計画などソフト面の対策を今後の課題に挙げ、「受援計画づくりや実践的な訓練など、まだまだ取り組まないといけない」との考えを示す。
「ややニッチな話に関心を持っている」というのが、生活習慣病の重症化予防に関してだ。「高知は高齢化が全国に先駆けて進む課題先進県。そういう所で重症化予防や在宅療養介護を盛んにすることで、全国に具体的な取り組みを発信することにもチャレンジしていきたい」と意欲を示す。
〔横顔〕高知県四万十市出身。85年に自治省(現総務省)入省し、島根県総務部長、大阪府副知事などを歴任した。趣味は音楽番組を見ることで、「ミーハーなので、流行の曲を聴いて喜んでいる」。運動不足解消が課題。
〔県の自慢〕すぐに友達になれる人懐っこい県民性が自慢。土佐湾の沿道から見える直線ではない水平線も一押しで、「地球が丸いと実感できる」という。(2020/02/17-08:30)
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