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サンダース氏、薄氷の初勝利 ブティジェッジ旋風も―米大統領選

2020年02月12日20時27分

11日、米ニューハンプシャー州マンチェスターで、満面の笑顔のサンダース上院議員(AFP時事)

11日、米ニューハンプシャー州マンチェスターで、満面の笑顔のサンダース上院議員(AFP時事)

 米大統領選の民主党候補指名争いで第2ラウンドの勝者は、急進左派のサンダース上院議員(78)となった。しかし穏健派で最若手のブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長(38)が間近に迫る薄氷の初勝利。開幕前、全米での支持率1位のバイデン前副大統領(77)を軸に展開するとみられた指名争いの構図は一変しつつある。
 ◇若者の熱狂武器に
 初戦ので暫定結果ながらブティジェッジ氏に先んじられたサンダース氏にとって、11日のは負けられない戦いだった。同氏は隣接州のバーモント選出で地の利がある。全国各地からボランティアの応援を入れ、戸別訪問を徹底した。
 政治や経済のシステムの大胆な変革を訴えるサンダース氏には、広がる格差に不満を抱く若者の根強い支持がある。投票前日には民主党候補者の中では群を抜く7500人の聴衆を集め、熱狂を見せつけた。
 ただ、結果は不安も残した。2016年大統領選ので、サンダース氏は事実上の一騎打ちだったクリントン元国務長官に20ポイントの大差で勝利していた。今回は穏健派候補が乱立し、相対的に有利とみられた戦いで、ブティジェッジ氏に2ポイント以内に迫られた。

演説するブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長=8日、米ニューハンプシャー州キーン(EPA時事)

演説するブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長=8日、米ニューハンプシャー州キーン(EPA時事)

 「何百万人もの人々が全国各地で展開する史上類を見ない草の根運動こそが、われわれが勝つと信じる理由だ」。サンダース氏は11日夜の勝利宣言で、さらなる支持拡大を誓った。
 ◇様子見が支持に
 「あなた方のおかげで、われわれが今ここにいることを示すことができた」。ブティジェッジ氏は11日夜、支持者に「健闘」を報告すると、詰め掛けた聴衆の興奮は最高潮に達した。
 昨年4月の出馬表明以降、切れ味のある討論と若さで注目を集めたブティジェッジ氏だが、党内では「一市長に大統領が務まるのか」という空気が支配していた。
 予備選の流れを変えたのは、3日のでの躍進と同じ穏健派のバイデン氏の失速だ。様子見だった有権者が、「支持」へと雪崩を打った。

演説するクロブシャー上院議員=10日、米ニューハンプシャー州ナシュア(AFP時事)

演説するクロブシャー上院議員=10日、米ニューハンプシャー州ナシュア(AFP時事)

 ワシントン・ポスト紙の出口調査によると、投票した人の半数が「ここ数日間」で投票先を決めたと回答。そのうち、ブティジェッジ氏は29%と最も多くの支持を得た。7日のテレビ討論会では主要候補から集中攻撃を受けたが、勢いはもはや旋風の様相を呈している。
 ◇穏健派の争いは激化へ
 ただ、ブティジェッジ氏が今後も勢いを持続し、穏健派の軸となれるかは予断を許さない。
 ブティジェッジ氏同様、今回予想を上回る健闘を見せたのがクロブシャー上院議員(59)だ。7日の討論会ではブティジェッジ氏らを鋭く追及し、多くのメディアが「勝者」と評価。バイデン氏の失速で宙に浮いた穏健派の票を、ブティジェッジ氏と分け合う健闘を見せた。
 当初からアイオワとニューハンプシャーで勢いをつける戦略をとったブティジェッジ氏は、全国的な支持率では10%前後にとどまる。予備選が集中するスーパーチューズデー(3月3日)からは、世界有数の富豪で全国支持率で既にブティジェッジ氏を上回るブルームバーグ前ニューヨーク市長(77)も参戦。穏健派の争いはさらに激しくなる。(マンチェスター時事)

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