大学誘致で街の活性化を=山本亨・東京都墨田区長

山本亨・東京都墨田区長

 「東京スカイツリー」のある街として知られる東京都墨田区。2020年4月に情報経営イノベーション専門職大学(iU)、21年4月に千葉大学工学部の「デザイン・建築スクール」のキャンパスが区内に開設される。山本亨区長(やまもと・とおる=58)は「東京23区で大学が無いのは墨田区だけだった。誘致により、街の活性化や学力向上に結び付けたい」と力を込める。

 iUは、情報通信技術(ICT)やビジネス、英語を教育の柱としている。区内には、ものづくりの工場が多くあることから、インターンシップや起業家育成などもカリキュラムで検討されており、「墨田区を学ぶフィールドとしてもらい、街づくりや人づくりに学生が参画してもらえればいい」と期待する。ICTに関しても「現在、区立小中学生が約1万5000人いる。プログラミング教育で見本となる大学生に接することで、気付きや学力向上にも結び付けてもらいたい」と笑顔を見せる。

 千葉大のキャンパスでは、デザイン・建築の専門家を育成することに関し、「区内には木造密集家屋や商店街の空き店舗が多いという課題があるが、専門の大学が持っている知見を街づくりに生かしてもらいたい」と語る。さらに、総合大学という特徴を生かし、園芸学部による土地の有効活用や、医学部による健康寿命の延伸といった連携・協力も検討していく。

 20年の東京五輪・パラリンピックを契機に、多くの外国人旅行者が訪れることを想定した街づくりを進めている。東京スカイツリーに隣接する地域では、北十間川・隅田公園観光回遊路を整備中だ。20年3~6月にかけ、隅田公園、コミュニティー道路、親水テラスの一部の施設が順次完成予定で、「自宅や職場とは異なる、居心地の良い『サードプレイス』(第3の場所)になる。日常風景を創出しつつ、面白いイベントが行われているような空間にしていきたい」。さらに両国地域では、観光案内機能や舟運を活用した「両国リバーセンター」の開業が20年度に予定されており、「隅田川から歴史・文化のある街への玄関口というイメージになる。ホテルもあるので、宿泊滞在型の観光にも対応できる」と胸を張った。

 〔横顔〕区議会議員などを経て、15年4月から現職。6歳から始めた剣道は七段の腕前。月2~3回、地域の子どもたちと一緒に稽古する。座右の銘は「背私向公」で、区議時代に「究極の『背私向公』は区長という仕事だ」と考えて出馬した。

 〔区の自慢〕「下町人情豊かな区民」が一番のセールスポイント。また、びん付け油の香りのする浴衣姿のお相撲さん、芸妓(げいぎ)の歩く姿など「地域の日常がとても面白い観光資源」。(2020/01/21-08:30)

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