鈴木直道・北海道知事
就任から8カ月余り経過した北海道の鈴木直道知事(すずき・なおみち=38)。この間、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致申請見送りや、日本原子力研究開発機構・幌延深地層研究センターの研究期間延長容認など、重要案件で大きな決断を下した。今後の道政運営について「しっかり自分の人生で背負っていけるかどうか、自分自身に問うて一つ一つ判断していきたい」と語る。
IRをめぐっては、昨年11月の道議会で、2021年7月までの1次申請を見送り、2次申請に挑戦する方針を表明。その後の記者会見などで、希少な猛禽(もうきん)類が生息する候補地の環境影響評価(アセスメント)に時間がかかる上、国に認定されても調査結果次第で着工できなくなるリスクがあるなどと、今回見送った理由を説明した。
政府はIRについて最大3カ所の設置を認める方針。IR整備法は、1次認定から7年後の見直し規定があるため、誘致再挑戦に向けて「無駄のない形でどのように環境への適切な配慮が行えるか、苫小牧市と話したい」と、候補地のアセスメントの在り方について協議する考えを示す。
一方、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の処分技術を研究している深地層研究センターの研究期間については、28年度までの延長を容認。ただ、仮にセンター側から再延長の意向が示されても、「現在、認める考えはない」と否定する。
いずれも知事として1期目の任期満了(23年4月)後に対応が求められる話だが、鈴木知事は「政策の考え方として、5年、10年先まで考えて、いろんな判断をすることが大事だ」と述べ、長期的な視点で政策を展開していく意向だ。
青年知事として鳴り物入りで就任したが、道政財界からは「鈴木カラーが見えない」との声も聞かれる。これに対しては「私自身38歳の人間で、(夕張)市長経験も8年くらいしかない。まだまだ経験をしなければならない」と語る。
自身にとって20年度当初予算は、就任後初の本格予算編成となる。「新たな挑戦をしている北海道だということを共有したい。腰を据えて皆さんの負託に応える仕事をするのが重要だ。そうした取り組みを着実に推進していける予算をしっかり打ち出したい」と、鈴木カラーの発揮に意欲を示した。
〔横顔〕99年東京都庁入庁。仕事の傍ら学業にも励み、04年に法政大法学部を卒業。08年に北海道夕張市へ派遣され、10年都庁退職。11年4月、夕張市長に初当選した。19年4月から現職。
〔道の自慢〕国内屈指の食と自然を誇る。20年は東京五輪マラソン、競歩の札幌開催を控え、6日の年頭あいさつでは「大きなチャンスをしっかり捉え、北海道の歴史に刻まれる年にしたい」と強調する。(2020/01/14-08:30)
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