2019年に茨城県で開催される国民体育大会に、コンピューターゲームで勝敗を競う「eスポーツ」の全国大会が初めて導入される。都道府県対抗でサッカーゲームを競い合うが、正式種目ではなく、展覧会などと同じ「文化プロジェクト」の一環。同年2月から各地で予選会が始まる予定だ。
今年2月に発足した日本eスポーツ連合(JeSU)は正式種目としての採用を目指すが、種目を決定する日本スポーツ協会には慎重意見も根強く、今後の議論に注目が集まりそうだ。
国体の正式競技への採用には日本スポーツ協会への加盟が最低条件で、JeSUは今後の加盟申請を見据える。白石恭一事務局長は「eスポーツは見る人を魅了する技術を備えることができる。国体を通じて、『スポーツなんだ』という認識をつくるのも組織としての責務だ」と意気込む。
茨城県の国体担当課も「ユニホームをそろえ、チーム間のコミュニケーションも生まれる。一定の集中力や瞬発力など、スポーツ的な要素はあると思う」と評価する。
一方、日本スポーツ協会の担当者は「一般的にスポーツの定義は遊戯性、競争性、身体性の三つを備えていることとされている。その中でも、身体性について深く考えていく必要がある」と話す。協会内の慎重意見について、「子どもたちに『ゲームばかりしていないで外で運動しなさい』と言ってきた従来の価値観が変わることに、不安があるのでは」と明かす。
ゲーム文化などに詳しい慶応大の中村伊知哉教授は、国内のeスポーツの現状について「社会的な基盤が整ってきた」と評する一方で、「学校のクラブなど、青少年が健全にプレーするための環境が必要。将棋界の藤井聡太七段のようなスターが生まれないと、スポーツとして社会に認知されづらい」と分析している。 (2018/06/16-06:27)
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