AKB48の今と近未来~「総選挙」の結果から~

力増す姉妹グループ

 現在、AKB48の国内の姉妹グループは、▽SKE48(2008年発足、本拠地・名古屋市)▽NMB48(10年発足、同・大阪市)▽HKT48(11年発足、同・福岡市)―の三つ。これらグループの勢いやメンバーの人気度を測る上で、12年の総選挙は絶好の機会だった。

 結果はSKE48の15人、NMB48の5人、HKT48の1人、計21人が64位までの「当選メンバー」に入った。64人に占める割合は32.8%。11年は順位が発表された40人中7人、割合にして17.5%だったので、倍増に近い伸びとなっている。

 中でも躍進ぶりが目を引いたのがSKE48だ。15歳の松井珠理奈は11年の14位から9位に順位を上げ、「アンダーガールズ」(17~32位)の半数はSKE勢となった。開票イベントの会場では、司会の徳光和夫が開票結果を発表するたびに男性ファンの野太い歓声が上がったが、その声援が一段とボリュームアップしたのは、SKE48メンバーの名前が呼ばれたときだった。

 「汗の量は半端じゃない」といわれるSKE48は、そのダイナミックなパフォーマンスに定評があり、最近は新曲をリリースするたびにオリコンランキングで1位を獲得するまでに成長している。エース格の松井珠理奈と松井玲奈だけでなく、高柳明音、秦佐和子、大矢真那ら他のメンバーも粒ぞろいだ。グループとして地力を着け、伸び盛りのSKE48に対して、「アイドルの成長を見守る」というファン心理が働いたことが、総選挙でSKE勢が躍進した理由なのだろう。

新着

会員限定

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ