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記者会見で五輪への思いを語る伊藤みき(東京都北区)【時事通信社】
フリースタイルスキー・モーグル女子のエース伊藤みき(北野建設)にとって、ソチ五輪はメダル有力候補として迎えるはずの大会だった。だが昨年12月、遠征先のフィンランドで練習中に転倒し、右膝前十字靱帯(じんたい)を損傷。3度目の五輪イヤーは苦しい状況で迎えた。
故障直後にフィンランドで診察した医師に、「ソチ五輪のことは考えないでほしい」と告げられた。手術を経て、復帰まで8カ月を要する重傷との診断を受けた。五輪まで2カ月を切った段階での故障に、「次の目標をどこに置いたらいいのか分からなくなった」と、がくぜんとしたのも無理のないことだった。
それでも、伊藤は諦めなかった。「挑戦の中でけがをした。また挑戦すればいい。気持ちは折れていない」。帰国して再度、精密検査を受け、複数の医師やトレーナーと相談しながら、復帰への道を探った。元日には早くも雪上練習を再開し、12日にはワールドカップ出場のため、米国へと飛んだ。
痛みと付き合いながらの難しい調整。悪化させては元も子もない。だが、何度も口にしてきた、五輪金メダルへの思いは同じ。「ずっとイメージを膨らませてきた。けがをする前と後で、それは全く変わらない」。
そして、手にした五輪切符。「多くの皆さまにご心配をおかけした。支えてくれる全ての方に感謝し、最高の舞台で最高の滑りをしたい」と誓った。あとは、ひたすら前を見て突き進むだけだ。
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