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競技展望
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現地直前リポート
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全日本フィギュアの女子フリーで演技する鈴木明子(2013年12月23日、さいたまスーパーアリーナ)【時事通信社】
「自分がいい形で、スケートをやり切って終われるよう、一日一日を大切にしながら頑張っていくのみ」。フィギュアスケート女子の鈴木明子(邦和スポーツランド)は28歳の今季、ソチ五輪を集大成にするため、スケート人生の全てをぶつけている。
初出場のバンクーバー五輪以降、常に「引退」の2文字が頭の中にあった。だが、2011年の世界選手権で初めて銅メダルを獲得しても、満足感より「まだ進化できる」との思いが強かった。2012年12月にソチで行われたグランプリ・ファイナルで「ここに戻ってきたい」と、現役続行の決意を固めた。
最後を飾るプログラムも特別だ。ショートプログラム「愛の賛歌」では自分のスケート人生を表現し、フリーは最も得意とするジャンルのミュージカルから「オペラ座の怪人」を選んだ。
スケートを始めたころの喜び、摂食障害と戦った苦境を表し、フィギュアへの感謝を込めるフィナーレ。10月のスケートカナダでは、一般公開された練習でも大きな拍手を浴びた。
十代の選手が大半という中、困難を乗り越え、全日本では初制覇も遂げた。「28歳になって、若い選手と戦っていられるのは光栄。それも病気やけががなく健康でいてこそ、続けられたから」。その大きな瞳には、集大成の演技が映っている。
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