選手名(ふりがな) | 性 | メダル | 競技 | 種別・種目 |
---|---|---|---|---|
葛西 紀明 (かさい・のりあき) 伊東 大貴 (いとう・だいき) 竹内 択 (たけうち・たく) 清水 礼留飛 (しみず・れるひ) |
男 | 銅 | ジャンプ | 団体 |
ジャンプの団体で銅メダルを獲得した日本チーム(左から清水礼留飛、竹内択、伊東大貴、葛西紀明)【時事通信社】
表彰台の上でつなぎ合わせた手を、4人が高々と掲げた。みんな笑顔だった。それぞれが力を出し切り、大きなミスは一つもなかった。ベテランと若手が融合したチームで、16年ぶりにつかんだ五輪のメダル。先導役を果たした葛西は「うれしい。みんなで頑張ったので…」。個人のメダルでは見せなかった涙が一気にあふれ出した。
緊張のトップを任されたのは、最年少の20歳清水。「ものすごく緊張した」。唇をペロリとなめてスタートし、安定した助走姿勢から132.5メートルまで伸ばした。重圧をはねのけ、日本は2位で滑り出した。
2番手は竹内。難病に苦しみながら、薬で体調をコントロールしながらの127メートル。日本は4位に下がったが、「今できる精いっぱいのジャンプができた」。続く伊東が132メートルを飛んで3位に上げると、その後は誰もミスしなかった。ドイツ、オーストリアの2強には届かなかったが、表彰台は譲らなかった。
ノルディックスキー・ジャンプ男子団体、伊東大貴の2回目の飛躍【時事通信社】
伊東は両膝に不安を抱え、葛西も大会中に腰痛を再発。一時は暗雲が立ち込めたが、個人ラージヒルで、葛西が銀メダルを獲得してムードは一変。斉藤智治監督は「あのメダルがチームを後押ししてくれた」と言えば、葛西は「非常に仲が良く、心の通じ合った仲間。一つの固まりですね、僕らは」と、絆の強いチームを誇った。
長野五輪以降、日本はスキー板やスーツのルール改正への対応が遅れ、前回バンクーバー大会まで団体は5位、6位、5位。今回、葛西に引っ張られて、息を吹き返した「日の丸飛行隊」。日本から遠く離れたソチで、復活への一歩を刻んだ。
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