選手名(ふりがな) | 性 | メダル | 競技 | 種別・種目 |
---|---|---|---|---|
里谷 多英 (さとや・たえ) |
女 | 金 | フリースタイルスキー | 女子モーグル |
フリースタイルスキー女子モーグル表彰式で観客に手を振ってこたえる金メダルの里谷多英(長野・長野市のセントラルスクエア)
雲一つない青空に高く舞い、輝く雪面を快走した。持ち前のスピードとターンの技術を生かして、里谷が次々とこぶを越える。得点は自己最高の25・06点。ターン点も出場選手中のトップだった。冬季五輪日本女子選手初の金メダルを決めた瞬間、スキー板を持つ両手を高々と掲げて喜んだ。
とにかく速い。決勝でも、間隔の短いこぶだらけの斜面を誰にも負けぬ速さで滑り降りた。ツイスタースプレッドとコザック。苦手のエアもダイナミックに決めた。「大きく跳ぼうという意識があったからね」とファーレン・コーチ。何もかもがうまくいった。
入賞できれば上出来という程度の下馬評だっただけに、報道陣をはじめ関係者は一時騒然となった。
フリースタイルスキー女子モーグル決勝で、エアを決める里谷多英。(長野・飯綱高原)
左の胸ポケットに、前年亡くなった父・昌昭さんの写真を入れていた。コーチ役で、スキーの基礎を教えてくれた人の死に、一時は激しいショックを受けた。「父はオリンピックを一番楽しみにしていた。きょうは父が見てくれていると思って滑った」。感激に浸りながらも、里谷はしみじみとそう言った。
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