選手名(ふりがな) | 性 | メダル | 競技 | 種別・種目 |
---|---|---|---|---|
清水 宏保 (しみず・ひろやす) |
男 | 金 | スピードスケート | 男子五百メートル |
スピードスケート男子500メートルで優勝し、金メダルを胸にガッツポーズする清水宏保(長野・長野市のエムウエーブ)[代表撮影]
長野大会で5つの金を含む10個のメダルを取った日本の、先鞭をつけたのが清水だった。1回目35秒76、2回目35秒59。ともに五輪新記録を出す完ぺきなレースをした。2位のウォザースプーン(カナダ)に0・49秒差をつけ、黄金色に輝くメダルをつかんだ。冬季五輪史上4個目、日本スピードスケート界では初の金メダルだった。
すべてはスタートで決まった。161センチの小柄な体をかがめた低い姿勢から、勢いよく飛び出す「ロケットスタート」。だれにもまねのできない清水独特の飛び出しだ。
力みのない滑りで第1カーブを出て加速。第2カーブの膨らみも最小限に抑えた。従来の一発勝負ではなく2日にわたる方式となったが、清水は安定した滑りを2本そろえた。
スピードスケート男子500メートル1回目の清水宏保の滑り(長野県)
この年スケート界に「スラップスケート」の猛威が吹き荒れていた。体力に勝る欧米の選手には有利な構造で、スタートにこだわる清水は採用で後れをとった。だが、それでも勝って見せた。100メートルの通過タイムは驚異的な9秒54。ロケットスタートが、「世界」を置き去りにした。
新着
会員限定