大学入学共通テストを週末に控え、警視庁本富士署は10日、試験会場となる東京大の正門前で、受験生らを狙った無差別殺傷事件を想定した訓練を同大と合同で実施した。東大前では昨年1月、共通テストの受験生ら3人が刺され負傷する事件が起きている。
合同訓練は14、15両日に行われる共通テストで、火炎瓶やスパナを持った少年が会場内に侵入しようとした場面を想定。少年役の警察官が「東大を受けさせろ」などと大声を上げて警備員に襲い掛かり、駆け付けた同署員7人が取り押さえた。
訓練は100人規模で、同大職員も刺股や盾を持って参加した。警察官が駆け付けるまでの対応や受験生らの避難誘導の手順を確認した。
テスト当日、昨年よりも態勢を強化して警備に当たるという同署の柴田延明署長は「東大などと連携し警戒していきたい。心配せずに受験に集中してほしい」と語った。(2023/01/10-12:03)